駅前の大きな桜の木。
栞が小さいとき、毎日のように抱っこ紐でお散歩して
「ほら大きな木のとこ来たよ」と言うと
うれしそうにしてくれた、あの桜の木。
秋には落ち葉の絨毯が広がって
「きれいだね」と話しながら歩いた、あの桜の木。
妊娠中、次の春には赤ちゃんと一緒に見られるんだと
満開の桜を見上げた、あの…
栞を抱いて初めて一緒に見た、満開の…
あの…あの大きな木が…
伐採される。という貼り紙を見ました。
ショックです。
恐らく何十年もそこに居たであろう、大きな木。
何十回も花を咲かせたであろう、大きな桜の木。
いろんな人の毎日を、成長を、人生を
見守ってきてくれたであろう、大きな桜の木。
木が大きくなり、古くなり
強風などで危ないと判断されてのことのようです。
人間は勝手です。
楽しむも愛でるも棄てるも、人間の勝手でしかありません。
寂しいです。
最近は自転車で急いで通り過ぎることばかりだったので
伐採されるまでのしばしの間
もう少しゆっくり余裕を持って、栞と一緒に歩きながら
「大きな木」を見たいなと思います。
「大きな木」に
ありがとうとごめんねを、伝えたいです。