「いちょうのはっぱ、ぜんぶなくなっちゃうねー」
「そうね、冬になると葉っぱは落ちちゃうんだよ。
また来年、だねー」
「さみしいねー」
「そうね、淋しいねー」
「あ、猫ちゃん今日も居たよ!」
「どこどこー?あ、ほんとだ。ねこちゃーん!」
「おつきさま!あったよー!まあるいね」
「本当だ、大きいね。もうすぐまん丸お月様になるね」
「もう、よるになる?」
「うん、ほら見てごらん。夕焼けきれいだねー。
夕焼けが終わったら、夜になっちゃうんだよ」
「さざんかのおはな、もうおわっちゃう?」
「うん、だいぶ散っちゃったね」
「やだ、しおり、もっとさざんかのおはなみたかった」
「そうだね。咲いてくれてありがとう、だね」
「じゃあずかんでさざんか、みてみよっか!」
「うん、帰ったら図鑑、見てみようね」
保育園からの帰り道
何気ない景色
自然が自然に会話になる、栞との時間。
私の好きなものを好きになってくれて
まるで私のミニチュアのようです。