伐採されてしまった桜の木。
寂しく切り株だけが残されています。
今日の雨に濡れて、より悲しげに見えます。
私の両腕でも回しきれないくらい太い、切り株。
何十年もここに立っていた軌跡が、刻まれています。
この地に引っ越してきて、まだ4年目ですが
駅前に桜の木があることは、春の訪れを待つ
楽しみのひとつでした。
夏にはきれいな緑を見せてくれ、秋にはそれが茶色に
そして冬には散って絨毯になって、やがて蕾が。
桜って、戦後いっせいに植えられた所が多いそうで
ここ最近になって、木の寿命が訪れているようです。
仕方ないことなのだけど。
今、町のあちこちにある桜の木もそのうち切られてしまうかな。
だとしても
また、新しく桜の木が植えられると信じています。
せめてあの切り株が
時々誰かが腰掛けることが出来るような場所に
あればいいのだけど。
童話の1シーンのように・・・。
駅のフェンスに囲われて、触れることすら出来ないのです。
しばらくは、切り株を見ては
春を思い出す日々が続きそうです。