私は「仮歌」のお仕事というものをしています。
よく人にお話しすると「仮歌って何?」と聞かれるのですが
1曲の作品が出来る途中段階での、仮の歌のことです。
アーティストさんが、曲を覚えるための「仮歌」であったり、
例えばプロデューサーさんやディレクターさんが
曲を選ぶ段階での「仮歌」であったり、
パターンはいろいろです。
なので、私の歌った仮歌は、私の知らない所で
いろんな方に聴かれている、ということです。
勿論、聴く側からすると
名前も知らないどこかの仮歌の女の人、でしかないので
私は、音楽制作の上での“影”の存在だと思っています。
今日は、初めましての方とお会いする機会がありました。
“仮歌とコーラスを歌っています”という立場で
ご挨拶させて頂くと
「ずっと聴いてます〜!」と言って下さいました。
そんな風に言って頂けると、とても嬉しいのであります。
私の役目は、アーティストさんが歌をレコーディングするまでで
終了です。
曲が完成すれば、私の仮歌は誰にも聴かれることはありません。
そんな、そっとお手伝いさせて頂ける立場。を
私は、とても嬉しく思うのであります。
つくづく、私に合っているお仕事なのだと、思うのです。
つくづく、私とはそういう人間なのだと、思うのです。
今日の私のBGM。いろいろ。