2010年04月04日

車いすの2人。

先日、アレルギーがひどくて耳鼻科に行き
そこで待合室にいる、親子にふと目がいきました。
“じろじろ見てばかりは失礼”と思いつつ、
ふと目がいってしまったのです。

そのお母さんは子ども2人連れていたのですが
子ども2人とも、車いすに乗っていました。

体が小さく、車いすも割と小さいサイズでした。
それでも多分小学校低学年かと思います。
下半身が2人とも、とても細くて…。
待合室にはテレビが置いてあり、いつも子ども向けの映画が流れています。
今日は「千と千尋の神隠し」。
2人とも夢中でテレビを見て、でも見ていると
2人とも全く同じ角度に上半身が傾いていくのです。

双子かな…?もしくは年子か…?
2人ともとてもよく似ています。
その、左側にだんだんと上半身が傾いていくのが
可愛らしくて…
いや、きっと病気の症状で、上半身が支えられないのだと思うので
可愛らしいなんて言ったら、不謹慎かもしれないですが
でも、2人揃って仲良く同じ角度で傾いていくのが
何とも可愛らしかったのです。

お母さんは大変だなと思いました。
実際、街を歩いていて、車いすに乗った子ども2人を連れていたら
「大変ですね」「どういったご病気なんですか?」
なんて、声をかけられることなんてしょっちゅうだと思います。
私もやっぱり何か声をかけたい衝動にかられましたが
そこは、逆に普通でいることが、一番の“親切なんじゃないか”と思って
ただ、千と千尋見ている姿が微笑ましいなと思って
軽く視線を送りました。

双子か年子かわからなかったけど、
生まれてくる子供が2人とも、同じ病気(もしくは障害)だなんて
思いもしなかったと思います。

私の弟が難聴だとわかった時、
私の母も「何でうちの子が」と思ってしまったと言います。
でも、そんな子どもさんを抱えた親御さんは、
本当に強い。
表情が…強い優しさと強い信念を持ったお顔をしています。

私の順番が回ってくる直前に、2人は診察室へ入って行きました。
バリアフリーになっている病院を探すのも大変だと思います。
2人は器用に手を使って、自分で車いすを操作して
中へ入っていきました。
そしてまた、器用に動かしてくるっとUターンして
待合室に戻って来ました。
千と千尋の続きを見ていました。


手助けが必要な時は、もちろん手を差し伸べます。
だけど、ハンデを乗り越えるために
何でも人にやってもらっていてはいけないのです。
ご本人も、必死に生きていて、
必死に外出して、必死に頑張っているのです。
だから、邪魔になる親切はしてはいけないのです。

その判断ってとても難しいなと、常日頃思います。


またどこかであの2人に会えるといいな。

強く生きていって欲しい。

ハンデを抱えながら頑張っている人を見ると、
勇気が沸いてきます。





今日の私のBGM。なし。

posted by ちぃ at 00:00| 日記