2008年10月15日

よーい、ドン!

今日はソプラノサックスのレコーディング。
とあるレコーディング。

ライブと違ってレコーディングというのは
「一回きり」「その場限り」「お客さんがいて楽しい」
という自由さや、開放感はなく、
「何度吹いたとしても、ちゃんと出来なきゃ終わらない」
というプレッシャーと、
「スタジオに缶詰」という閉鎖感がある。


子どもの頃、運動会が嫌いだった。
何度も何度も練習を重ねて。
どの競技に出たとしても、
足の遅い私は、結局恥ずかしい思いをする。
足の速い子や運動部の子は、ヒーローだ。
でも、マジメ臭い文化系の私には、
5位とか6位にしかなれない、劣等感の塊でしかない時間だ。


運動会の前の日のドキドキ感に、少し似ている。
このレコーディングの緊張感は、それに少し似ている。

「絶対にやらなきゃいけないんだ」
 という気持ちに押される、心臓。


私は「集中!」と大きい声を出し、自分に気合いを入れて、
またソプラノサックスを吹き出した。

奏でる音色は、何位だろう。




別に1位になれなくたっていい。
でも、このまま5位とか6位で終わらせたくはない。

たとえそれが1位でなくても
私の中の「一番」を持ち続けていれば、きっと何かが変わる。












今日の私のBGM。古内東子「In Love Again」。

posted by ちぃ at 00:00| 音楽と仕事